安全と安心の取り組み
基準にもとづく検査と点検で
商品の品質を確認
コープおきなわ開発商品や産直商品を中心に組合員の視点で「食の安全・安心」の確保に向けた取り組みを行なっています。
各種点検では「リスク管理や食品防御」を継続強化し、安全確保の確認では、食品添加物検査、残留農薬検査、動物用医薬品検査、DNA検査(遺伝子検査)、食物アレルギー検査、微生物検査など、日本生協連、コープ九州事業連合、エフコープ協力のもと取り組んでいます。
品質管理室
(2022年度品質管理・検査概要)
総検査検体数: 5940検体
のべ検査項目数:19,719項目
産地点検:11産地25回
工場点検:25社 98回
流通点検:5か所11回
店舗点検:9店舗245回
微生物検査
約束どおりの衛生的環境で製造管理が行われているかミクロの視点でチェックを行います。
食品に含まれる一般生菌数や大腸菌群(汚染指標菌)を調べることで、製造工程の「衛生的レベル」を確認し、食中毒菌(サルモネラ属菌や腸炎ビブリオなど)を調べることで、食中毒などのリスクに対する「安全性」を確認します。
1
定期・抜き取り検査・保存検査 (年間検査数1,471品目/7,323項目)
協同購入商品の抜き取り検査では、定期検査や期限表示最終日まで保存して確認する保存検査など、コープおきなわ開発商品や産直商品を商品セットセンターから抜き取り、毎月確認を行いました。
2
事前調査 (年間検査数 20品目 / 100項目)
新規で取り扱う商品を前もって検査することで、取引可能な衛生レベルにあるか確認し、場合によっては、改善指導を行います。協同購入や店舗などで取り扱う商品の期限見直し、安全性の確認を供給する前に行いました。
3
ふきとり検査 (年間検査数449力所/1,796項目)
全店舗の生鮮2部門(水産・惣菜)の食材や加工する施設(インストア)調理器具、加工者の手指などを検査することで、汚染源や汚染の流れを確認します。
コープ九州6生協で統一のふき取り調査を行い、衛生強化をはかりました。取り組みの成果として、各部門が加工中の汚染防止を考えて対策に取り組むことで、衛生面が向上しました。
加工中のまな板の衛生度を
ふき取りで確認
4
内部検査 (年間検査数 356品目 / 1,315項目)
微生物検査の精度管理や店舗の製造環境の調査を行います。
微生物検査の精度管理(外部精度管理:年1回、内部精度管理:毎月1回)を行い、検査技術向上に努めました。夕食宅配弁当・店舗のまちかど便(こくば、美里)の定期調査や水産部門の腸炎ビブリオ調査を行い、二次汚染を防止しました。
5
フードスタンプ調査 (年間検査数2,640力所/5,280項目)
全店舗の生鮮3部門(水産・畜産・惣菜)で前日の洗浄殺菌がしっかり行われているか確認します。
最も重要なポイント(まな板、包丁など主要な調理器具)を毎月240カ所確認することで、各店、各部門の殺菌洗浄強化ポイントを把握・改善してもらいました。取り組みの成果として、全店舗がきれいな状態を維持・向上することができました。
6
ATP検査 (年間検査数217力所)
微生物やたんぱく汚れなどを数値で確認します。店舗の生鮮部門職員を対象に、個人毎に手洗いの癖を学習した上で、手洗い技術を競い合う「店舗手洗い選手権」を継続して開催しました。取り組みの成果として、手洗い場の衛生環境がとても良くなり、手洗いも安定した洗浄が行われていました。
2022年度上級コースを卒業した21名を新たに「手洗いマイスター」として認定、今後は店舗の新人職員や手洗いの苦手な職員の指導にもあたり、更に店舗の手洗いレベルがアップするように取り組みます。2022年度現在、手洗いマイスターは207名となりました。今年度は83%の職員が医療機関の手洗い基準をクリア、100%の職員が食品企業の手洗い基準をクリアし、店舗全体の手洗いが高いレベルで推移しました。
手洗いレベルの確認
理化学検査
開発商品や産直生有品が食品衛生法や農薬取締法、ポジティブリスト制度などに適合しているか、コープおきなわとの約束通りの製造になっているか確認します。
1
残留農薬検査 (年間検査数4品目/1,444項目)
コープおきなわの産直野菜(レタス、小ネギ、サラダ菜、人参)などで基準を越える残留がないか確認しました。
エフコープ商品検査センターにて検査
2
動物用医薬検査 (年間検査数5品目/630項目)
抗生物質、合成抗菌剤、ホルモン剤、寄生虫駆除剤などがあります。
産直豚肉(うちな〜とこ豚)、鶏肉(やんばる若どり、コッコ)や産直たまご(赤・白)などに基準を越える残留がないか、自主検査と取引先の検査結果で確認しました。
エフコープ商品検査センターにて検査
3
食品添加物検査 (年間検査数 7品目 / 12項目)
開発商品が食品衛生法やコープおきなわ自主基準に適合しているか確認しました。
4
食物アレルギー検査 (年間検査数 1品目 / 2項目)
アレルギー症状の健康被害が発生しないように、食品表示と異なる特定原材料(乳、小麦、卵、落花生、そば、えび、かに)が含まれていないか確認しました。
日本生協連商品検査センターにて検査
5
DNA検査(遺伝子検査) (年間検査数9品目/25項目)
肉種(あいびきパラパラミンチ、ポークランチョンミート、うちな〜とこ豚あらびきウインナーなど判別困難な製品、特にすり身状態になる)や米種を中心に多品種の混入がないか確認しました。
6
品質検査(内容量検査) (年間検査数628品目/628項目)
計量法第75条に規定された誤差(量目公差)以内で検査し、規定を超えた量目不足の商品がないか確認しました。
お申し出品検査
2021年度、品質管理室へ寄せられたお申し出商品は10件でした。
内訳は、有症申告1件(製品異常なし)、異物混入3件、異味・異臭6件(内、3件の製品異常を確認し、原料管理の強化を要請しました)。
製品異常が確認された件数は、昨年と同様、有症申告および異・異味・異臭などのお申し出は、6件の減少となりました。
特徴として、店舗畜産部門の異臭が多い為、原料加工中も含めた温度管理強化を要請しました。
点検関係
今年度もコロナ禍での点検となった為、工場や産地などへの感染防止を徹底し、短時間で終了するように努めました。
また沖縄県の緊急事態宣言中は点検を一時休止し、解除後に集中して行いました。
1
工場点検
開発商品を製造している取引先工場の「仕様書点検(約束事の確認)」、日本生協連を含む全国の生協での実施している「食品防御(フードディフェンス)」の視点を盛り込んだ「製造環境・管理(トレース、アレルギー等)」の点検を17社を対象に実施しました。
その他旧盆・お正月の重箱やオードブルの工場点検など、臨時に3社、年間合計20社の工場点検を行いました。
工場点検の様子
2
産地点検
産直野菜の6産地と産直豚や産直鶏、産直たまごなど6産地について、日本生協連とコープ九州の「適正農業規範」を活用して「農産物品質保証システム点検」として、理念・コンプライアンス・マネジメント、栽培・収穫の工程管理、農薬・肥料の使用と保管、作業場の衛生管理、防疫への取組など「9の視点」で点検を行いました。
南西農場(うちな~とこ豚)産地点検の様子
3
流通点検
産直野菜や産直豚、産直鶏、産直たまごが流通過程で加工選別される5施設について日本生協連の「適正流通規範」を活用して「農産物品質保証システム点検」として、コンプライアンス、作業管理、備品・薬剤の管理、運送管理、環境配慮など「12の視点」で点検を行いました。
4
店舗インストア点検
店舗の調理加工施設で、製造を行う職員の健康管理から製造環境や商品管理等が適正に行われているか、
年2回、9店舗34部門で行いました。各店舗の取り組みを交流し、製造環境の改善が前進しました。
5
品質検査(内容量検査) (年間検査数628品目/628項目)
計量法第75条に規定された誤差(量目公差)以内で検査し、規定を超えた量目不足の商品がないか確認しました。
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店舗パトロール
「商品表示」や「品質管理(期限、温度、衛生など)」に問題がないか、毎月9店舗を巡回してモニタリングおよび改善指導を行いました。
新人職員を中心に店舗パトロールに同行してもらい、商品の期限管理、適正な表示、温度管理について説明しながら、教育も兼ねて確認を進めました。
今年度の特徴として、店舗パトロール、店舗インストア点検については、電子タブレットを使用した点検に移行し、点検結果報告と各店舗・部門からの改善報告などで紙を使用せず、クラウド上で完結できるようにしたことで効率も向上しました。
エフコープ商品検査センターにて検査
点検分別別 件数一覧(2022年度)
日本生協連 検査センター
日本生協連だけなく全国の生協が検査業務を通じて商品の安全・安心を守る品質保証活動を
行えるような共通の仕組みづくり、人材育成にも取り組んでいます。