食品の変色 12018/12/25
食品の変色
食べ物にはいろいろな物質が含まれていて、様々な化学反応=変色が起こります。
家庭の台所でも普通に起こる現象です。いったいどうして、変色が起こるのでしょう?
◎食べてもOK!
ごぼうとこんにゃくを一緒に炊いたら緑色に!
こんにゃくの凝固剤として使われている水酸化カルシウム
(アルカリ性)と、ごぼうに含まれるポリフェノールの一種
であるクロロゲン酸が反応して緑色に変色したものです。
ニンニクを酢につけたら青くなった!
にんにくを酢につけて酸化すると、にんにくの辛味成分で
あるアルキルスルフィド化合物が分解します。この分解物
がにんにく内にある鉄分と反応し、青緑色になることがあ
ります。この現象はらっきょうでも起こることがあります。
タコに青い色がついている!
青い色はたこの体液であるヘモシアニンが酸素と結びつい
て発色したためです。ヘモシアニンはタコ・イカなどの体
液で、人の血液中のヘモグロビンに相当し、体中に酸素を
運ぶ役割をになっています。ヘモシアニンは酸素と結合す
ると青色や黒色になり、さらに時間が経過すると無色にな
ります。
ゆで卵の卵黄が暗緑色に!
卵黄に含まれる鉄分と卵黄の硫黄分とが化合して、卵黄表
面(卵白と卵黄の接触部分)に硫化第一鉄ができるためです。
卵が古く、加熱温度が高いほど着色しやすくなります。
牛肉の一部が緑色に光っている!
鋭利な刃物で牛肉の筋繊維を直角に切ると、その切断面にビリベ
ルジンという胆汁色素が浸み出て、そこに光が当たると緑色に
光ることがあります。ビリベルジンは血液色素のヘモグロビンが
肝臓に運ばれてできる代謝産物で、このような現象は、さば・まぐろ・
カツオなどの魚にもしばしば見られます。
(参考:コープこうべCHROMATO Vol.49)